Camera and Photos

カメラと写真の毎日

56年前の奈良公園

鹿せんべいを渡す


番外編ー悩みながら整理するー

写真アルバムを1冊整理した
奈良公園で撮った写真が36枚あった
フィルム1本まるまる奈良公園でのスナップだ

撮ったのは父だと思う
被写体は私と鹿

アルバムから剥がしている間は、また鹿だ、また鹿と私だと
変わり映えのない写真にうんざりした
これらの写真は、アルバムの台紙に直接糊付けされていて剥がすのに苦労した

粘着剤が塗布されたアルバムの台紙なら、ドライヤーの温風を当てると
簡単に剥がれる
剥がした後は重し(辞書や単行本を5冊くらい)を乗せておけば半日から1日で、まるまった写真が平になる

糊付けされた写真の剥がし方を調べると、こちらを見つけた
ニッポン写真遺産-重宝しますジラコヘラ!

朝日新聞社がやってるサイト「ニッポン写真遺産」の1ページだ
ジラコヘラはないので、スーパーのメンバーカードを使った
せっせと剥がした写真のサイズは名刺サイズと呼ばれるもので、今主流になったL版の約半分
90mmx65mmだ

剥がした後は家にあったポケットアルバムに2枚並べて収納した
名刺サイズのポケットアルバムはないし、名刺専用のポケットアルバムには写真が少し大きくて入らない
なるべく写真同士がくっつかないように気をつけた
裏面は少々破れても気にしない
写真さえ無事なら、スキャナーで取り込んでデータ化できる

最初は紙の写真をすべてデータ化した後、処分しようと考えていた
紙ダニで痒いし、カビ臭いし、場所を取るから
フォトショで色を補色すれば撮った当時の色を再現できる
傷も汚れもフォトショで簡単に補修できる
面倒ならプロに頼めばいい

ふと気付いた
DVDやBlu-rayに保存して、それが劣化したらおしまい
劣化しなくても再生装置がなければ見られない
VHSからDVD,Blu-ray記憶媒体が進化した
また新しい媒体が出たら、またまた移し替えなければいけない
それに写真をわざわざTVにつないで見るのか?
ハードもソフトもどんどん進歩する

紙の写真のいいところは見たい時にすぐに見られること
経年劣化は「セピア色」と呼んで味がある
紙ダニもカビ臭いのもアルバムの台紙で、写真そのものは無事だった

整理した後、じっくり写真を見返した
似たり寄ったりの写真だと思ったが、ちゃんと見ると全部違う
父の愛情が写真に滲み出ている
振り返り、我が子の写真をこれでもかと撮ったのを思い出す
紙の写真は捨てられない