Camera and Photos

カメラと写真の毎日

ローライフレックス 二眼レフ

ローライフレックス

ローライフレックス

父が職場に飾っていた。
昔はこれで写真を撮っていた。
それぞれ約1kgある。
一度に持って帰るのは重いので、まず右の2.8F Planarをもらった。
数年後、廃業した父は隠居の身になった。
家に飾ってあったのをまたもらって帰ったのが左のTessarだ。

父曰く、右のローライフレックスの方が高価らしい。
使い込んでボロボロになっている。
皮のケースは崩壊寸前で、出し入れするたびに粉が飛び散る。
というわけで、撮影の背景に使った黒い布は粉と埃まみれだ。
これでも、外でブロワーで吹き飛ばした後だ。

ローライフレックス背面

背面のパネルはTessarのほうがおもしろい。
F値シャッタースピードをどう設定するか絵で描かれている。

隠居して読書三昧の父は、私に触発されまた写真が撮りたくなった。
父はフィルムカメラがいいと言う。
色々探したが父が喜ぶようなフィルムカメラがなかった。

いっそのこと持って帰ったこの2台を修理してもらおうと思った。
父は2台とも壊れていると言う。
フィルムを買って使えるかどうか試そうと思ったけど、フィルム代・
現像と焼き付け代を考えると先に修理に出した方がいい。

ローライフレックスレンズ部分

レンズも汚れがひどい。
どちらかは白い丸がついている。
そっと拭いたけど取れない。

修理してくれるショップを探すと見積もりだけで2万円だった。
最初に父が、部屋の飾りにすればいいと言ったのは正しいかもしれない。

ここのレンズも少し傷がある

もうすぐ父は88歳になる。
米寿のお祝いを色々考えるが堂々巡りしている。
数年前から私に遺影を撮ってほしいと言ってたので実家に行ってきた。
ポートレート撮影なんてしたことがない。
背景を考えるとスタジオを借りた方がいい。
ソフトボックスから何から貸してくれる。
いっそのことカメラマンも頼めばいいと思いつく。
どこのスタジオがいいか探しているうちに、このコロナの中
年老いた両親を連れ出すのは危険だと、遅まきながら気づく。

なんとか撮り終えた後、家に戻り撮ったものをじっくり見た。
老けたわ〜〜
母は20年くらい前のスナップがいいとしきりに言っていたので
フォトショ先生に任せることにした。
20年も若返らせるのは詐欺だから、不自然にならないように
皺を減らし、しみを消し、眉毛を整え、顔色を明るくした。
見せると大変気に入ったようで喜んでいた。
増毛はオプションで別料金だと言ったら爆笑していた。

米寿のお祝いに遺影の撮影?
これだけじゃお祝いなのか終活の協力なのかわからない。
何か他にないかなとずっと考えている。